竹が繋ぐ「里山」と「里海」の循環と再生プロジェクト
活動目的
現在、環境問題となっている海洋プラスチックごみの中で、特に瀬戸内海で多く見受けられる牡蠣養殖用漁具(スペーサパイプなど)を、環境負荷の少ない天然素材に転換していくことで、里海(SATOUMI)の語源となっている瀬戸内海の環境を少しでも改善することを目指します。
【左】昭和20年代(竹パイプ使用) 【右】篠竹の伐採
【左】パイプ加工 【右】篠竹製スペーサパイプ
牡蠣筏からの垂下
広島湾再生行動計画の目標
個別目標3:自然や歴史・文化的資源を活かし、水辺の美しい景観を保全する。
活動概要
広島湾およびその周辺で行われている牡蠣養殖で、そのプラスチック/塩ビ製スペーサパイプの流出が、海洋プラスチックごみの大きな環境問題として取り上げられています。また、数十年経っても生分解しない、そしてマイクロプラスチック化する恐れのある当該素材を、生分解可能な素材への早急な転換が求められています。
本プロジェクトでは、牡蠣養殖用漁具を環境負荷の少ない天然素材(竹)に転換することで、環境負荷低減に努めること、そして、里山の荒廃竹林の問題解決にも取り組んでいきます。
使えなかった竹や払った枝葉、加工工程で発生した不良品や端材、検品時の不合格品や、将来的に使用済みとなった竹製スペーサパイプは、「炭化」することにより、里海や里山の環境改善資材としてアップサイクルすることも可能になります。
【本プロジェクトは、農林水産省より「農山漁村振興交付金(農山漁村発イノベーション推進事業)」の交付を受けて実施しています】
アピールポイント
・里海と里山の繋がりを「竹」を通じて体感できます。
・竹の特性や資源としての活用価値を学べます。
・炭の有用性や可能性についても学べます。
活動時期・頻度等
・篠竹の伐採および加工体験ワークショップの開催(年2回程度)
・牡蠣筏の廃竹材や、篠竹枝葉/端材などの製炭体験ワークショップの開催(年1回)
・牡蠣筏上での作業の見学(計画中)
主な活動場所(原料の竹の伐採地:主に広島県安芸高田市)
今後、竹の伐採場所や加工も含めて、広島県全域に水平展開を図っていく予定。
実施体制
実施主体:山海環
プロジェクト長:谷川 裕之(山海環)
協 力:竹の駅あきたかた(広島県安芸高田市)、音戸海産(広島県呉市音戸町)